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SharePoint Online の検索精度を高めるには?ワードブレーカーの仕組みと対策

作成者: かず|2025/11/18

SharePoint Online を使っていて「検索結果が思ったように出てこない…」と感じたことはありませんか? 実は、日本語検索には特有の課題があり、その原因はワードブレーカーという仕組みにあります。 本記事では、検索精度が落ちる理由と、Microsoft が推奨する改善策をわかりやすく解説します。

 

●この記事の目次

  1. 問題の背景:検索結果が期待通りに表示されない
  2. Microsoft の見解と推奨される対策
    2-1. ① カタカナ表記を活用する
    2-2. ② ワイルドカード(*)を使う
  3. 実践的な工夫:社内でできること
  4. SharePoint のご相談はSGプラスまで

 

 

問題の背景:検索結果が期待通りに表示されない

SharePoint Online では、検索時に「ワードブレーカー(Word Breaker)」という仕組みが働いています。
これは、検索対象のテキストを単語単位に分割してインデックス化・検索する技術です。

しかし、日本語のように単語の境界が曖昧な言語では、このワードブレーカーがうまく機能しないことがあります

 

 「情報共有」という言葉を検索しても、「情報」や「共有」だけがヒットしてしまう。
 「業務改善提案書」などの複合語がうまく分割されず、検索に引っかからない。

 

▼ ワードブレーカーによる分割イメージ

ポイント

 複合語「業務改善提案書」が「業務」「改善」「提案」「書」に分割される
 検索語「業務改善」ではヒットしない

Microsoft の見解と推奨される対策

Microsoft によると、以下のような工夫をすることで検索精度を改善できます。

 

カタカナ表記を活用する

漢字の複合語は分割が難しいため、カタカナに変換して登録・検索することでヒットしやすくなります。

  • 例:「業務改善提案書」→「ギョウムカイゼンテイアンショ」

 

ワイルドカード(*)を使う

検索語の一部が曖昧な場合は、ワイルドカードを使って広く検索するのが有効です。

  • 例:「業務*」と検索すれば、「業務改善」「業務提案効率」などもヒットする可能性が高まります。

 

▼ 改善策のイメージ図

ポイント

 「業務*」検索で「業務」「業務改善」「業務提案効率」がヒット
 カタカナ表記「ギョウムカイゼンテイアンショ」を追加することで精度向上

 

 実践的な工夫:社内でできること

 文書登録時に検索用の別名やカタカナ表記を追加する。
 よく使う検索語を社内で標準化する(例:「報告書」ではなく「レポート」など)。
 SharePoint の検索設定やカスタム検索スコープを活用して、対象を絞り込む。

 

SharePoint のご相談はSGプラスまで

SharePoint Online の検索は非常に強力ですが、日本語特有の課題もあります。
「検索結果が出ない」と感じたときは、ワードブレーカーの仕組みを理解し、検索語の工夫をすることで、精度を大きく改善できます。社内での情報共有をよりスムーズにするためにも、ぜひ今回のポイントを参考にしてみてください。SharePoint でお困りの際は、ぜひSGプラスまでご相談ください。

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