テレワークやハイブリッドワークが定着した現代において、Microsoft Teams を使ったオンライン会議は多くの企業や教育機関にとって欠かせない存在になっています。Teams 会議の内容を後から振り返りたいとき、参加できなかったメンバーへ情報を共有したいとき、あるいは研修・引き継ぎ資料として活用したいときに役立つのが「録画機能」です。
しかし、「録画ボタンが見当たらない」「保存先がわからない」「社外の人への共有方法がわからない」といった疑問を抱えている方も少なくありません。
この記事では、Teams での録画方法から共有方法、注意点や活用メリットまで総合的に解説します。Teams 録画を正しく理解して、Teams 会議の記録業務をよりスムーズに進めていきましょう。
●この記事の目次
Teams には Teams 会議中の映像・音声・画面共有の内容をそのまま動画として保存できる録画機能が備わっています。操作自体はシンプルですが、デバイスによって手順が若干異なります。パソコンとスマートフォンそれぞれの操作方法を確認しておきましょう。
パソコンから Teams 会議を録画するには、Teams 会議画面の上部または下部にあるツールバーから操作を行います。
録画開始後は画面上部に赤いインジケーターが表示され、録画中であることを視覚的に確認できるようになっています。なお、Teams のバージョンによってはメニュー項目の表記が「レコーディングを開始」と表示される場合もありますが、操作の流れは同様です。
iPhone および Android どちらのデバイスでも、スマートフォン版 Teams アプリから Teams 会議を録画することができます。
スマートフォンでの操作はパソコンとほぼ同じ流れですが、画面サイズの関係でメニューのレイアウトが異なる場合があります。録画を開始する前に、あらかじめアプリを最新バージョンに更新しておくと、表示の不具合を防ぎやすくなるポイントです。
録画を終了したいときは、録画開始と同じ手順で「…(その他)」メニューを開き、「録画を停止」または「レコーディングを停止」を選択します。確認ダイアログが表示されたら、そのまま停止操作を確定してください。
Teams 会議が終了し参加者全員が退出した場合は、録画も自動的に停止される仕様になっています。ただし、手動で停止するまで録画が続く場合もあるため、Teams 会議終了前に停止操作を行う習慣をつけておくと安心です。録画停止後、Teams 会議チャットにリンクが自動投稿されます。
Teams 会議で録画を開始・停止すると、Teams 会議に参加しているすべてのユーザーに対してその旨を知らせる通知バナーが画面上に表示されます。これは Teams の仕様によるもので、録画されていることを参加者に明示する目的です。
録画中であることが全員に共有されるため、参加者が無断で録画されたと感じるリスクを軽減できます。また、Teams 会議終了後のチャットには録画開始・停止のシステムメッセージが残るため、後から誰が録画を開始したかも確認可能です。
Teams 録画を活用するうえで、保存先の仕組みを正確に把握しておくことが重要です。保存先が自分の OneDrive なのか、SharePoint なのかによって、アクセス権限や共有方法が異なります。Teams 会議の種類に応じた保存先のルールを理解しておきましょう。
予定表から作成した通常の Teams 会議(チャネル Teams 会議ではないもの)を録画した場合、録画データは通常、録画を開始したユーザーの OneDrive (Recordings フォルダ)に保存される仕組みです。
具体的には、OneDrive 内の「録画」フォルダ(Recordings)に MP4 形式でファイルが格納されます。ただし、組織の設定や Teams 会議の種類によって保存先の扱いが異なる場合があります。録画開始者の OneDrive に保存されるという点がポイントです。
Teams 会議の開催者であっても、別のメンバーが録画を開始した場合はそのメンバーの OneDrive に保存されます。録画後に「どこに保存されたかわからない」というトラブルを避けるためにも、録画開始前に担当者を決めておくとよいでしょう。
Teams のチャネル内から開催した Teams 会議(チャネル Teams 会議)を録画した場合、保存先は OneDrive ではなく、そのチャネルに紐づく SharePoint のドキュメントライブラリになります。 SharePoint の「ドキュメント」内に「録画」フォルダが自動生成され、そこに録画ファイルが格納される仕組みです。
チャネル Teams 会議の録画はチャネルメンバー全員がアクセスできる状態で保存されるため、通常の Teams 会議録画と比べて情報共有がしやすいという利点があります。チームでの定例 Teams 会議や部門ミーティングの録画保管にはチャネル Teams 会議を活用すると管理が楽になるでしょう。
Teams 録画データの保存期間は、組織の Microsoft 365 管理者が設定した方針によって異なります。Teams の管理センターでは録画データの有効期限(自動削除期限)を設定できるようになっており、一定期間が経過すると自動的に削除される運用が行われているケースもあるため確認しておきましょう。
録画データの保存期間は組織のポリシーによって設定されており、既定で保存期限が設けられている場合があります(例:一定期間後に自動削除)。具体的な日数は組織ごとに異なるため、管理者への確認が必要です。
長期保存が必要な録画は、期限切れ前に OneDrive や SharePoint の設定から保存期間を延長するか、手動でダウンロードして別途保管しておく対応が求められます。
録画データを適切に共有することで、Teams 会議に参加できなかったメンバーとの情報格差を解消したり、後日の振り返りに役立てたりすることができます。共有方法は複数あるため、利用シーンに合った方法を選択しましょう。
録画が完了すると、Teams 会議チャットに録画データへのリンクが自動的に投稿されます。Teams 会議に招待されたメンバーはこのリンクをクリックするだけで録画を閲覧できるため、最もシンプルな共有方法です。
チャット上のリンクは、Teams 会議に招待されたメンバーやチャットにアクセスできるユーザーに表示されます(組織の権限設定による)。後から「あの Teams 会議の録画を見たい」というメンバーが出てきた場合は、チャットのリンクをそのままコピーして共有するのが手っ取り早いでしょう。
通常 Teams 会議の録画は OneDrive に保存されているため、OneDrive のファイル一覧から録画データを探し、共有リンクを発行することが可能です。対象ファイルを右クリックして「リンクのコピー」を選択するか、ファイル詳細画面から「共有」を選ぶとリンクが生成されます。
リンクの公開範囲は「組織内のユーザー」や「リンクを知っている全員」など複数の選択肢から設定します。不特定多数への拡散を防ぐためにも、共有相手に応じて適切な権限設定を行うことが大切です。
チャネル Teams 会議の録画データは SharePoint に保存されているため、SharePoint のドキュメントライブラリから共有リンクを発行する形が基本です。SharePoint の画面から対象ファイルを選択し、「共有」ボタンをクリックするとリンクや権限の設定画面が開きます。
SharePoint から共有する場合は、閲覧者・編集者といったアクセス権限を細かく設定できるため、セキュリティ面での管理がしやすいところがメリットです。組織内の複数部門にまたがる情報共有にも対応しやすい方法となります。
録画データを社外のユーザーと共有する場合は、デフォルトのリンク設定のままでは相手が閲覧できないことがあります。OneDrive および SharePoint の共有設定で社外ユーザーへ共有する場合は、「リンクを知っている全員」などの共有設定に変更しなければなりません。
ただし、組織のセキュリティポリシーによっては外部共有自体が制限されている場合があるため、事前に管理者設定を確認してください。また、社外共有を許可していない組織の場合は、管理者による設定変更が必要です。
機密情報が含まれる Teams 会議の録画を安易に外部共有することはセキュリティリスクになるため、共有範囲の設定は慎重に行いましょう。共有後も定期的にアクセス権限を見直す運用を取り入れると安心です。
「録画ボタンが見当たらない」「操作しても録画がはじまらない」というケースにはいくつかの原因が考えられます。自分の環境に当てはまるものがないか、一つずつ確認していきましょう。
Teams では、Teams 会議の参加者全員が録画できるわけではありません。録画機能は、Teams 会議の開催者または発表者権限を持つユーザーに限り使用できる仕様です。出席者ロールとして参加している場合は録画ボタンが表示されないか、グレーアウトして操作できないことがあります。
録画が必要なメンバーがいる場合は、Teams 会議開始前に発表者権限を付与しておきましょう。権限の変更は Teams 会議設定画面の「参加者のオプション」から行えます。
組織の Microsoft 365 管理者が Teams 管理センターの Teams 会議ポリシー設定で録画機能を無効化している場合、ユーザーは録画操作を一切行えません。この設定はユーザー単位またはポリシーグループ単位で適用されるため、自分のアカウントに録画許可が付与されていない可能性があります。
「録画オプションが表示されない」という場合は、社内の IT 管理者に自分のポリシー設定を確認してもらうことがおすすめです。Teams 会議ポリシーの変更は Teams 管理センターの「Teams 会議」→「Teams 会議ポリシー」から行えます。
ゲストとして組織外のユーザーが Teams 会議に参加している状況では、録画ボタンが表示されないことがあります。ゲストアカウントは組織のポリシーによって利用できる機能が制限されており、録画もその対象になることが多い機能の一つです。
ゲストユーザーが録画を必要とする場合は、組織内のメンバーが録画を担当するか、組織の管理者がゲストへの録画権限付与を検討する形が現実的な対処法となります。
録画データの保存先となる OneDrive または SharePoint の容量が不足している場合、録画を開始できないことがあります。また、組織の管理設定によって OneDrive や SharePoint の利用が制限されているケースでも同様の問題が生じます。
「録画は開始できるが保存に失敗する」という現象が起きている場合は、まず OneDrive のストレージ容量を確認してみましょう。不要なファイルを削除するか、ストレージプランのアップグレードを検討することで解消できる場合があります。
Teams の録画機能は、主に Microsoft 365 の有料プランを契約しているユーザーに提供されます。無料版 Teams や、録画機能が含まれていないライセンスプランを利用している場合は、そもそも録画機能自体が使えない場合があります。
自社が契約している Microsoft 365 のプランや、自分に割り当てられているライセンスの内容を確認することが解決への第一歩です。プランの詳細は Microsoft 365 管理センターのライセンス割り当て画面から確認できます。
録画機能は便利な一方で、利用に際してはプライバシーや情報管理の観点から適切な配慮が求められます。Teams 会議で慎重に扱うべきポイントを押さえておきましょう。
Teams では録画開始時に通知が表示されますが、それだけに頼るのではなく、録画を実施することを事前に参加者へ伝えることが礼儀として大切です。社内 Teams 会議であっても、「この Teams 会議は録画します」と一声かけるだけで参加者の安心感が高まります。
特に社外の顧客や取引先が参加する Teams 会議では、録画の事前同意を得ることが必須です。同意なしに録画した場合、トラブルに発展するリスクがあるため注意が必要です。
Teams 会議中に共有された画面や資料に顧客情報・人事情報・未公開のビジネス資料が映り込んでいる場合、その録画データの取り扱いには細心の注意を払わなければなりません。録画ファイルを誤って不適切な範囲に共有してしまうと、情報漏えいの危険性が生じます。
録画を行う前に、画面共有の内容や Teams 会議で取り上げる情報に機密性の高いものが含まれていないかを確認する習慣をつけましょう。必要に応じて、機密情報を扱うパートでは録画を一時停止する判断も必要です。
録画データのリンクを共有した後も、そのリンクがどの範囲に公開されているかを定期的に確認することが重要です。OneDrive や SharePoint の共有設定は変更可能なため、状況が変わったタイミングで権限を見直す運用を組み込みましょう。
共有リンクを不特定多数に配布した場合、意図しない第三者がアクセスできる状態になっている可能性があります。録画の共有後はリンクの有効期限を設定したり、不要になった時点で共有を解除したりすることで、情報管理のリスクを最小限に抑えられます。
Teams 録画を正しく運用することで、Teams 会議の価値を大きく高めることができます。単純な記録手段にとどまらず、組織の情報共有基盤として活用できる可能性を持っているのです。
録画を活用する最大のメリットの一つは、Teams 会議の内容を終了後にいつでも振り返ることができる点です。議論の細かいニュアンスや決定事項の根拠を正確に記録しておくことで、認識のズレを防ぎ、後日の確認作業もスムーズになります。
特に重要な意思決定が行われた Teams 会議や、複雑な技術的説明がなされた場面では、テキストの議事録だけでは情報が落ちてしまうことがあります。録画であれば話し方のトーンや表情といった非言語情報も含めて記録できるため、議事録の補完資料として有効です。
急な欠席や時差のある海外拠点との連携が必要な場面では、録画データを共有することで、会議に参加できなかったメンバーも内容を把握できます。テキストだけの議事録では伝わりにくい発言の意図や議論の流れも確認しやすく、短時間で会議の全体像を理解できる点が大きなメリットです。
また、録画を見返すことで決定事項だけでなく、結論に至った経緯や各参加者の意見も把握できます。欠席者が録画を確認したうえで質問や意見をフィードバックできる環境を整えられる点も、情報共有の質を高める有効な手段といえるでしょう。
新入社員へのオンボーディングや業務引き継ぎの場面でも、録画は力を発揮します。実際の Teams 会議の様子を録画しておくことで、文章や口頭では伝えにくい「Teams 会議の進め方」「社内の空気感」「専門用語の使われ方」といったノウハウを映像として残すことが可能です。
また、定期的に実施する研修セッションを録画しておけば、欠席者や後から入社したメンバーも同じ内容を受講できるため、教育コストの削減にも役立ちます。一度作成した録画は何度でも再利用できる点が大きな強みです。
Teams には録画と同時に文字起こしを行う機能も備わっています。録画と文字起こしを併用することで、Teams 会議終了後に議事録を一から作成する手間を大幅に削減できます。文字起こしデータはテキストとして保存されるため、後から検索したり、コピーして別のドキュメントへ貼り付けたりすることも容易です。
録画単独での利用よりも情報の活用範囲が広がるため、議事録作成の工数削減を目指す組織には特に有効な組み合わせといえるでしょう。
Teams 録画の操作や権限まわりで疑問を持つ方は少なくありません。ここでは、現場でよく寄せられる質問を Q&A 形式でまとめました。録画の可否・ダウンロード方法・削除手順など、実務に直結する内容を確認しておきましょう。
いいえ、すべての参加者が録画できるわけではありません。Teams の録画機能は、Teams 会議の開催者や発表者権限を持つユーザーなど、録画が許可された権限を持つ人だけが操作できる仕様です。
組織の管理者が Teams 会議ポリシーで録画を無効化している環境では、権限を持つユーザーであっても利用できないケースがあります。
ご利用の Teams プランによって異なります。録画機能は主に Microsoft 365 の有料プラン( Business Basic や Business Standard など)で提供されており、無料版 Teams でも録画機能が利用できる場合がありますが、保存先や機能に制限があることが多いため、利用環境に応じた確認が必要です。
はい、ダウンロードすることができます。録画データは OneDrive または SharePoint に MP4 形式で保存されており、アクセス権限を持つユーザーであればダウンロードして手元に保存することが可能です。ただし、組織のポリシーによってダウンロードが制限されている場合もあります。ダウンロード可否については、自社の IT 管理者に確認してみましょう。
録画データは保存先の OneDrive または SharePoint にアクセスし、対象ファイルを選択して削除する操作で行えます。削除されたファイルはごみ箱に移動するため、一定期間内であれば復元も可能です。
共有リンクを発行している場合は、ファイル削除後にそのリンクも機能しなくなる点に注意してください。なお、組織の設定によっては管理者のみが削除できる環境になっている場合もあります。
Teams の録画方法から保存先・共有手順・録画できない原因・注意点・活用メリットまでを網羅的に解説しました。録画機能は正しく理解して運用することで、Teams 会議の振り返り・欠席者への情報共有・研修資料の作成など、多岐にわたる場面で業務効率化に貢献します。録画と文字起こしを組み合わせることで、議事録作成の手間をさらに省くことも可能です。
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