社内の情報共有やファイル管理の基盤として、SharePoint の導入を検討する企業が増えています。一方で、「構築費用はいくらかかるのか」「何に費用がかかるのか」が分からず、予算を立てにくいと感じる担当者も少なくありません。SharePoint の構築費用は、利用規模や求める機能によって大きく異なるため、費用相場を把握しておくことが重要です。
この記事では、SharePoint 構築の費用相場を規模別に紹介し、自社構築と外注の違い、費用を抑えるコツまで解説します。SharePoint の導入を検討している経営者や情報システム、DX推進の担当者が、必要な機能と予算を整理する際に役立つ内容です。ぜひ最後までご覧ください。
●この記事の目次
SharePoint 構築の費用は、「一律いくら」と言い切れないのが正直なところです。利用する人数や求める機能によって、数十万円から数千万円までと幅があります。まずは規模ごとの費用相場の目安を、次のように整理しておきましょう。
● 小規模(〜数十名・部署単位):部署ポータルやファイル共有を標準機能中心で構築/費用の目安は数十万円〜100万円程度
● 中規模(数十〜数百名・全社):全社ポータル、複数部署の権限設定、申請フローなどを含む/費用の目安は100万〜300万円程度
● 大規模(数百名以上・複数拠点):複数サイト、既存システム連携、大量データ移行、高度な権限設計など/費用の目安は300万円〜(数百万〜数千万円)
小規模な構築は、特定の部署やチーム単位で SharePoint を導入するケースが中心です。部署ポータルやファイル共有サイトを、SharePoint の標準機能を使って組み立てる構成なら、費用は比較的抑えられます。
目安としては数十万円から 100 万円程度で、独自開発を挟まないほど費用は下がります。まずは一つの部署で試し、使い勝手を確かめてから全社へ広げる進め方も現実的です。ページ数や権限設定がシンプルなうちは、短期間で構築できるのも利点になります。
中規模になると、全社での利用を前提にした作り込みが増えてきます。全社ポータルの構築や、複数部署にまたがる権限設定、申請フローの用意などが加わり、費用は 100 万〜 300 万円程度が目安です。利用者や部署が増えるほど、サイト設計や権限の作り込みが複雑になり、その分だけ工数もふくらみます。
誰がどの情報を見られるかを整理する権限設計は、規模が大きいほど手間のかかる工程です。拠点や職種によって申請ルールが違う会社ほど、調整の手間もふくらみます。申請ワークフローや文書管理の作り込みは、費用が上がりやすい代表的な要因になります。関わる部署と機能が増えるほど費用も上がることを、あらかじめ見込んでおくと安心です。
大規模な構築では、全社の基幹的な情報基盤として作り込むケースが多くなります。大人数での利用、複数サイトの構築、既存システムとの連携、大量データの移行、高度な権限設計などが重なり、費用は 300 万円以上、内容によっては数千万円に及ぶことも珍しくありません。基幹システムとの連携やデータ移行は、要件が複雑なほど工数も大きくなります。
運用開始後を見すえた設計や、セキュリティ要件の作り込みも費用に影響します。投資額も大きくなるため、費用対効果をていねいに見極めたいところです。全社で使う基盤だけに、テストや社内教育にかける手間も大きくなりがちです。求める要件が高度になるほど費用も大きく動くため、綿密な見積もりが欠かせません。
SharePoint 構築の費用は、いくつかの項目が積み重なって決まります。何にどんな費用がかかるのかを分けて見ると、見積もりの中身も理解しやすくなります。ここでは、構築費用を構成する主な項目を順に見ていきましょう。
※最新情報は Microsoft 社公式サイト等よりご確認ください。
まず押さえておきたいのが、構築費用とは別にかかるライセンス料金です。SharePoint は多くの場合 Microsoft 365 のプランに含まれており、すでに契約していれば追加費用なしで使えるケースがあります。
単体で契約する場合は、 SharePoint (プラン 1)で 1 ユーザーあたり月額 540 円ほど、上位のプラン 2 で 1,090 円ほどが目安です(いずれも税抜)。ライセンスは構築費とは異なり、使い続けるかぎり毎月かかる継続的な費用になります。利用人数が増えれば、その分だけ月々の負担も積み上がっていきます。
※参考サイト:Microsoft 公式サイト|Microsoft 365 プランと価格
構築費用の中心となるのが、要件定義から設計、構築までの一連の作業です。業務のヒアリング、サイト構成の設計、権限設計、ページ作成、動作確認といった工程が、この費用に含まれます。とくに要件定義は、完成後の使いやすさを左右する大事な工程です。どんな業務をどう効率化したいかを、この段階で具体的に描いておくことが肝心です。
標準機能だけでは足りない部分は、カスタマイズやデータ移行の費用が加わります。独自デザインの適用や Webパーツの追加、既存ファイルやデータの移行は、量や複雑さが増すほど費用も高くなりがちです。
とくにデータ移行は、ファイル数やフォルダ構成、権限情報が多いほど手間がかかります。移行の前に不要なファイルを整理しておくと、その手間はある程度減らせるでしょう。
構築して終わりではなく、運用を支える保守の費用もかかります。構築後の問い合わせ対応、権限の変更、機能の追加、障害対応などを外部に任せる場合に発生する費用です。多くは月額や年間の契約で、対応してもらえる範囲によって金額が変わります。
長く使うシステムだからこそ、運用フェーズの費用も忘れずに見込んでおきたいところです。運用まで見すえて費用を計画しておくことで、導入後に慌てずにすみます。
同じ SharePoint 構築でも、条件によって費用は大きく変わります。ここでは、費用を左右する代表的なポイントを確認していきましょう。
費用に大きく響くのが、利用する人数とサイトの規模です。利用者が多いほど権限設定やサイト設計が複雑になり、部署や拠点ごとに複数のサイトを設ける場合は、費用も高くなりやすくなります。
拠点ごとにサイトを分けると、それぞれの構成や運用ルールをそろえる作業も生じます。利用者への案内や教育の手間も、規模が大きいほど増えていきます。さらに全社規模になるほど、情報を整理する構造づくりにも時間がかかるものです。
どんな機能を盛り込むかも、費用を左右する大きな要素です。社内ポータルや文書管理、検索、申請ワークフロー、独自の Web パーツなど、追加する機能が増えるほど工数と費用は上がっていきます。標準機能で足りる範囲なら費用は抑えやすく、独自開発が増えるほど高くなります。
費用を大きく動かす要素として、データ移行と外部連携の有無があります。ファイルサーバーからの移行や、基幹システムとの連携、Teams や Power Automate との連携は、作業内容によって費用が変わります。移行するデータが多かったり、連携先が複雑だったりすると、その分だけ工数もふくらみがちです。既存の仕組みをどこまでつなぐかで、金額は大きく上下します。
SharePoint の構築は、自社で進める方法と、専門会社へ外注する方法があります。どちらが向いているかは、社内の体制や求める仕上がりによって変わってきます。ここでは、自社構築と外注それぞれの特徴を見比べてみましょう。
社内に SharePoint の知識を持つ担当者がいれば、自社で構築して外注費を抑えられます。ライセンスの範囲で使える標準機能を活用すれば、大きな追加費用をかけずに構築できるのが魅力です。
一方で、設計から構築、運用までを社内でまかなうため、担当者の工数はそれなりにかかります。日々の業務と並行して進めると、思ったより時間がかかることも珍しくありません。片手間で進めると完成が遅れ、かえって非効率になることもあります。
外注の強みは、専門家の知見を借りて質の高い構築を任せられる点です。要件整理から設計、構築、データ移行、運用まで一括して依頼できるため、社内に専門人材がいなくても安心して進められます。
そのぶん、対応してもらう範囲が広いほど費用はおのずと高くなるでしょう。自社の弱いところだけを部分的に頼むなど、依頼範囲を工夫すると費用を調整しやすくなります。
構築費用は、進め方の工夫しだいで無理なく抑えられます。ここでは、費用を抑えるための具体的なコツを確認していきましょう。
費用を抑える第一歩は、盛り込む機能を最初に整理することです。「まず必須の機能」と「将来的に追加したい機能」を分けて考えると、初期構築の範囲がすっきりします。あれもこれもと欲張ると、費用も工数もふくらみがちです。
最初は本当に使うものだけに絞り、実際に使い始めてから、要望に合わせて育てる余地を残しておくことで、無駄のない予算づくりにつながります。
費用を抑えるうえで効果的なのが、標準機能を最大限に生かすことです。SharePoint 標準のリストやライブラリ、 Web パーツ、権限設定をそのまま活用すると、独自開発を減らせて費用も下がります。標準機能でも、工夫しだいで社内ポータルや文書管理は十分に形になるでしょう。
用意されているテンプレートを使えば、ゼロからつくるより早く形にできます。独自開発による作り込みを減らすほど、将来のメンテナンスの手間も軽くなります。まずは標準機能で組み立てられないかを考えることが、コストを抑える近道です。
外注するなら、複数の会社から見積もりを取るのがおすすめです。同じ要件書を各社に渡し、総額だけでなく要件定義・構築・移行・保守の各費用と対応範囲を見比べると、金額の妥当性が見えてきます。
一社だけでは、その金額が高いのか安いのか判断がつきにくいものです。見積もりの内訳を比べると、各社の得意分野や対応の丁寧さも見えてきます。金額の安さだけで選ぶと、対応範囲が狭く後から追加費用がかさむこともあるでしょう。総額と中身の両方を比較することが、納得のいく依頼先選びにつながります。
最後に、SharePoint 構築の費用についてよく寄せられる疑問にまとめてお答えしていきます。ライセンスと構築費の違いや、社内ポータルの目安、データ移行の費用など、検討時に気になりやすい点を取り上げました。予算を組み立てるヒントとして役立ててください。
はい、基本的には別のものです。ライセンス料金とは別に、構築会社へ依頼すると要件定義や設計、サイト構築、カスタマイズなどの費用がかかります。
SharePoint を使うための月々のライセンス料と、導入時にかかる構築費は、分けて考えると分かりやすいでしょう。予算を組むときは、この二つを別々に見積もっておくと安心です。
構築の内容によって幅がありますが、シンプルな社内ポータルであれば数十万円程度からが一つの目安です。ページ数や権限設定、デザイン、ワークフローなどを追加していくと、費用はそれに応じて高くなります。
はい、可能です。標準でサイト作成や文書管理、権限設定などの機能が備わっており、SharePoint だけでも基本的な構築は行えます。ただし複雑な権限設計やシステム連携、大規模なデータ移行を行う場合は、専門的な知識が欠かせません。
無理のない部分は自社で、難しいところは外注でと分担する進め方もおすすめです。自社の技術力と相談しながら、任せる範囲を決めるとよいでしょう。
連携の内容によって変わります。標準機能の範囲で使えるケースもありますが、フローの構築を外注する場合は作業費がかかります。利用するコネクタによっては、別途のライセンスが要る場合もあるでしょう。
どんな連携をどこまで自動化したいかで費用は変わるため、事前に要件を固めておくと見積もりがぶれにくくなります。まずは自動化したい業務を一覧にすると、話が進めやすくなります。
移行するデータの量やファイル数、フォルダ構成、権限情報、移行元のシステムによって変わります。データの整理や権限の再設定が生じる場合は、その分だけ作業量と費用が増える傾向があります。整理を先に済ませておくほど、想定外の追加費用も防ぎやすくなります。
必須ではありませんが、運用を安定させたいなら備えておくと安心です。問い合わせ対応や権限変更、機能追加、トラブル対応などを外部に依頼する場合は、保守・運用の費用がかかります。
SharePoint の構築費用は、規模や機能、移行・連携の範囲によって大きく変わります。相場を把握し、求める機能と予算を整理したうえで、信頼できる依頼先を選ぶことが重要です。
とはいえ、要件整理や見積もりの判断まで自社だけで進めるのは容易ではありません。そんなときに頼りになるのが、 Microsoft 365 に精通したSGプラスです。要件定義から SharePoint の設計・構築、データ移行、運用支援まで一貫してサポートしています。社内ポータルや文書管理の構築経験をもとに、自社に合った進め方を提案してもらえるのも特徴です。
SharePoint の費用感や構築方法について、まずは SGプラスへ相談ください。
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