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SharePoint での社内ポータルサイト作成は無料テンプレート活用がおすすめ!作成する手順は?

作成者: まぁさん|2025/07/04

企業内での情報共有や業務の効率化がますます求められる今、社内ポータルサイトの活用は欠かせないものになってきています。中でも、Microsoft が提供する「SharePoint(シェアポイント)」は、専門的な知識がなくても直感的に社内ポータルを作れるツールとして、多くの企業に注目されています。

とはいえ、「SharePoint って何ができるの?」「どんなメリットがあるの?」「導入するにはお金がかかるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、SharePoint の基本的な機能OneDrive との違い費用面などを詳しく解説したうえで、実際に社内ポータルを作る方法、そして無料で使えるテンプレートの活用法まで、わかりやすくご紹介します。導入を検討中のご担当者の方や、これから初めて触れる方にも参考になる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

●この記事の目次

  1. SharePoint は何ができる? OneDrive との違いや費用も解説
    1-1. SharePoint とは?
    1-2. SharePoint は何ができる?
    1-3. SharePoint と OneDrive との違い
    1-4. SharePoint の費用
  2. SharePoint での社内ポータルサイト作成は無料テンプレート活用がおすすめ
  3. SharePoint での社内ポータルサイト作成に活用できる 8 つのテンプレート
    3-1. ①組織のホーム(Intranet Home)
    3-2. ②部署(Department site)
    3-3. ③リーダーシップのつながり(Leadership Connection)
    3-4. ④ブランドセントラル(Brand Central)
    3-5. ⑤人事(Wellness Hub)
    3-6. ⑥危機管理(Crisis Management)
    3-7. ⑦ラーニングセンター(Learning Central)
    3-8. ⑧空白
  4. SharePoint で社内ポータルサイトを作成する手順
    4-1. ①サイトの作成
    4-2. ②ページの追加
    4-3. ③ナビゲーションの設定
  5. SharePoint で社内ポータルサイトを作成する際の 3 つのポイント
    5-1. ①ダウンロードの制御機能を活用する
    5-2. ② OneDrive に同期する
    5-3. ③マニュアルを作る
  6. SharePoint についてのご相談はSGプラスに

 

 

SharePoint は何ができる? OneDrive との違いや費用も解説

社内ポータルを作成する際に多くの企業が注目しているのが「SharePoint」です。Microsoft 365(旧Office 365)の一部として提供されているこのサービスは、ただのファイル共有ツールにとどまらず、組織全体の情報基盤としてさまざまな役割を果たしてくれます

ここでは、SharePoint が具体的にどんなことができるのか、よく比較される「OneDrive」との違い、そして気になる導入費用について、順を追って解説していきます。

 

SharePoint とは

SharePoint は Microsoft が提供する Web ベースのプラットフォームで、社内向けの情報共有サイトやプロジェクト管理、ファイルストレージなどを一元管理できるシステムです。Microsoft 365 の一部として利用することができ、インターネットに接続できる環境であればどこからでもアクセス可能です。

SharePoint は、企業の業務効率を向上させるための様々な機能を備えており、情報を整理して共有しやすくするだけでなく、部門ごとに異なる情報ニーズにも対応できます。アクセス権限も柔軟に設定できるため、情報漏洩のリスクを抑えつつ、安全に運用することができます

 

SharePoint は何ができる

SharePoint の魅力は、社内の情報共有だけにとどまりません。ドキュメントの一元管理、プロジェクトの進捗管理、ワークフローの自動化、社内ニュースの発信、掲示板の設置など、多岐にわたる機能があります。特に、複数の部署が関わるプロジェクトでは、SharePoint 上でドキュメントを共同編集したり、進行状況を可視化したりすることで、業務の透明性と効率が大幅に向上します。

また、Microsoft Teams や Outlook など、他の Microsoft 365 製品との連携もスムーズで、業務の一元管理が可能になります。これにより、業務の属人化を防ぎ、情報共有のスピードも格段に上がります。

 

SharePoint と OneDrive との違い

一見似ている SharePoint と OneDrive ですが、用途には明確な違いがあります。OneDrive は主に個人のファイル保存・共有に適したクラウドストレージです。一方、SharePoint はチームや組織全体での情報共有や業務管理に向いており、複数人での共同作業や情報発信に強みがあります。

例えば、OneDrive では主に個人作業や一部のメンバーとのファイル共有に使用されますが、SharePoint では社内全体に向けたポータルサイトの構築やプロジェクトごとのファイルライブラリの設置など、より広範な情報管理が可能です。

 

SharePoint の費用

SharePoint は Microsoft 365 の各種プランに含まれており、一般的なビジネス用途であれば「Microsoft 365 Business Standard」や「Microsoft 365 E3」といったプランに組み込まれています。単体でもSharePoint Online Plan 1やPlan 2として提供されており、必要に応じて選ぶことができます

Plan 1 では基本的なファイル共有やチームサイトの作成が可能で、Plan 2 ではより高度な検索機能や eDiscovery(電子証拠開示)機能などが追加されます。企業規模や目的に応じて最適なプランを選ぶことで、無駄なコストをかけずに導入することができます。

※参考サイト:Microsoft 公式サイト
一般法人向け Microsoft 365 のプランと価格 SharePoint Online のオプションの比較

 

 

SharePoint での社内ポータルサイト作成は無料テンプレート活用がおすすめ

SharePoint の最大の魅力のひとつは、用途に応じてすぐに使える豊富なテンプレートが用意されている点です。これにより、専門的な Web デザインやシステム開発の知識がなくても、直感的な操作だけで短時間で高品質な社内ポータルを構築することが可能になります。

たとえば「コミュニケーションサイト」や「チームサイト」など、目的に応じたレイアウトと構造があらかじめ整っているため、導入初期の設計に悩む時間を大きく削減できます。

さらに、これらのテンプレートはただの「使い捨ての雛形」ではありません。各部門の業務内容や運用スタイルに応じて柔軟にカスタマイズできるのも大きな特長です。営業部門であれば、営業資料の共有や週報・日報の提出を円滑に行えるような構成にしたり、IT 部門であれば、システムメンテナンス情報やよくある質問(FAQ)をまとめ、従業員からの問い合わせを減らすような設計も可能です。

このように、SharePoint は単なる「情報の置き場」ではなく、業務効率を高めるための戦略的なプラットフォームとして活用することができます

また、無料で利用できるテンプレートも多く提供されており、初期導入コストを抑えながらも高機能なポータルサイトを実現できる点も見逃せません。ゼロからすべてを構築するのではなく、あらかじめ用意されたベースをもとに手を加えていくことで、時間・工数・コストを効率的に節約しつつ、デザイン性と使いやすさを兼ね備えた自社専用のサイトを仕上げることが可能です。

このように、SharePoint のテンプレート機能は、導入のしやすさ・カスタマイズ性・コスト削減の 3 つの観点から、企業にとって非常に大きな価値をもたらしてくれる要素となっています。

 

 

 

SharePoint での社内ポータルサイト作成に活用できる 8 つのテンプレート

SharePoint には、様々な目的に応じたテンプレートがあらかじめ用意されており、主にコミュニケーション サイトに分類されるものです。それぞれの部門や用途に応じて最適なものを選ぶことが可能です。ここでは、特に社内ポータルサイト作成時に活用されることの多い代表的な 8 つのテンプレートをご紹介します。

 

①組織のホーム(Intranet Home)

社内の情報発信の中心となる「組織のホーム」テンプレートは、全社共通のニュース、通知、ポリシー、社内リンクを一元化して発信できるテンプレートです。各部門サイトや関連リソースへのハブ的な役割を果たし、情報へのアクセス性を大幅に向上させます。シンプルかつ洗練されたデザインで、社内ポータルのトップページとして最適です。

 

②部署(Department site)

「部署」テンプレートは、各部署ごとの業務紹介や手順書、担当者情報を整然と整理できる構成になっており、部門ごとの独立性を保ちながら社内全体の一体感を醸成します。ハブサイトと連携することで、ユーザーは全社・部門レベル両方の情報にスムーズにアクセスできます。新入社員や異動者にとっても理解しやすい情報発信基盤となります

 

③リーダーシップのつながり(Leadership Connection)

「リーダーシップのつながり」テンプレートは、経営層や管理職からのビジョンや戦略、メッセージを従業員に直接届けるためのテンプレートです。トップメッセージ、ビデオコメント、重要発表などをわかりやすく発信することで、組織全体の方向性を共有し、従業員のエンゲージメントやモチベーション向上につながります

 

④ブランドセントラル(Brand Central)

「ブランドセントラル」テンプレートは、製品やサービスに関する情報を集約し、部門をまたいで横断的に活用できるポータル構築に適しています。仕様書、販促資料、FAQなどを統一的に管理し、営業・サポート・マーケティングが共通の知識基盤を参照できる環境を整えます。製品の社内ナレッジ共有の強化にも貢献します

 

⑤人事(Wellness Hub)

「人事」テンプレートは、社員の健康や福利厚生に関する取り組みを集約して提供するためのテンプレートです。健康プログラム、相談窓口、福利厚生制度、メンタルヘルス支援情報などを一括して掲載することで、従業員の安心と満足度を高め、働きやすい環境づくりを支援します。人事・総務部門の情報発信基盤としても有効です。

 

⑥危機管理(Crisis Management)

「危機管理」テンプレートは、災害や緊急事態に備えて必要な連絡情報、対応手順、連絡網をわかりやすく整理できる構成となっています。事業継続計画(BCP)の一環として、平時から整備しておくことで、有事の際の迅速な初動と社員の安全確保に寄与します。防災訓練や定期見直しにも活用可能です。

 

⑦ラーニングセンター(Learning Central)

「ラーニングセンター」テンプレートは、社内研修、業務手順、トレーニングコンテンツを集約し、従業員のスキル習得と自己学習を促進するテンプレートです。カテゴリ別のナレッジ分類や検索機能を備え、効率的な情報アクセスを実現します。FAQや操作マニュアルなどのナレッジベースとしても柔軟に活用でき、社内教育コストの削減にも貢献します。

 

⑧空白

「空白」テンプレートは、SharePoint サイトを一から自由に構築できる最も柔軟なテンプレートです。あらかじめ決められたレイアウトやコンテンツが用意されていないため、Web パーツやレイアウトを完全に自由に選んで配置することができます。

既存のテンプレートにとらわれず、独自の構成や見せ方を実現したい場合に最適で、社内ポータルや部門サイトなどの特定用途に縛られないオリジナルサイトを設計する際におすすめです。

ただし、「空白」テンプレートは自由度が高い反面、事前にサイトの目的や掲載内容を明確にしないと、構成がまとまらず散漫なサイトになる恐れがあります。統一感や使いやすさを保つために、設計や更新ルールをしっかり決めておくことが成功の鍵です。

※参考サイト:Microsoft 公式サイト|SharePoint サイト テンプレートを適用およびカスタマイズする

 

 

SharePoint で社内ポータルサイトを作成する手順

SharePoint を使って社内ポータルサイトを作成する際には、基本的な流れを押さえることが重要です。操作自体はそれほど難しくありませんが、目的に応じて構成や設計をしっかり考えておくことで、後々の運用もスムーズになります。ここでは、ポータルサイト作成の基本的なステップをご紹介します。

 

①サイトの作成

まずは、新しいサイトの作成から始めます。SharePoint の「サイトを作成」ボタンをクリックすると、チームサイトやコミュニケーションサイトなど、いくつかのテンプレートの選択肢が表示されます。自社の目的に合った形式を選び、サイト名や説明文を入力して作成を進めましょう。

チームサイトは部門やプロジェクト単位での共同作業向け、コミュニケーションサイトは広報的な情報発信に適しています。用途に応じた選定がポイントとなります。作成後は、必要なユーザーやグループにアクセス権限を設定し、誰がどの情報を閲覧・編集できるかを明確にしておくことが大切です。

詳しい作成方法は、下記のブログで図解付きでご紹介しています。ぜひ、ご参照ください。
【SharePoint】社内ポータルサイトを作成しよう!

 

②ページの追加

サイトの枠組みができたら、次に行うのはページの追加です。SharePoint では、トップページをはじめとして複数のサブページを作成することができます。たとえば「お知らせ」「各部署紹介」「業務マニュアル」「社内イベント」など、用途に応じたページを自由に追加可能です。

ページの編集画面では、画像・テキスト・Web パーツ(お知らせ、ドキュメント、リンク集など)をドラッグ&ドロップで追加でき、初心者でも直感的にデザインを行うことができます。企業カラーに合わせたデザインやレイアウトにカスタマイズすることで、見やすく親しみやすいサイトに仕上がります

詳しい作成方法は、下記のブログで図解付きでご紹介しています。ぜひ、ご参照ください。
【基礎編】SharePoint のサイトコンテンツの基本的な使い方

 

③ナビゲーションの設定

ページが増えてくると、ユーザーが目的の情報にアクセスしやすいように、ナビゲーションメニューの整備が重要になります。SharePoint では、上部のグローバルナビゲーションや左側のクイックリンクなど、複数のメニューを柔軟に設定することができます。

ナビゲーションには、各ページへのリンクだけでなく、外部サイトや社内別ツールへのリンクを追加することも可能です。部署名やカテゴリ別にまとめて表示することで、利用者の利便性が格段にアップします。また、メニュー構成は定期的に見直すことで、常に使いやすい状態を保っていただけます。

詳しい作成方法は、下記のブログで図解付きでご紹介しています。ぜひ、ご参照ください。
【SharePoint】ナビゲーションを設定して使いやすいサイトを構築しよう

 

 

SharePoint で社内ポータルサイトを作成する際の 3 つのポイント

ポータルサイトを作成するだけでは、利用者にとって「使いやすい」「役に立つ」と感じてもらうことは難しいかもしれません。実際の運用において、情報の管理やユーザー体験を高めるためにはいくつかの工夫が必要です。ここでは、SharePoint でのポータルサイト運用を成功させるための重要な 3 つのポイントをご紹介します。

 

①ダウンロードの制御機能を活用する

社内ポータルには重要な社外秘の資料や個人情報を含むドキュメントがアップロードされることも多いため、情報漏洩対策は非常に重要です。

SharePoint には、特定のユーザーに対してダウンロード制限を設ける機能があります。

たとえば、「閲覧のみ可」のアクセス権限を設定することで、情報の閲覧はできてもローカルに保存されないようにすることが可能です。

また、IRM(情報権利管理)を利用すれば、ファイルに閲覧期限を設定したり、印刷を禁止するなど、より細かな制御ができます。これにより、セキュリティ面での安心感を高めつつ、安全な情報共有が実現できます。

 

② OneDrive に同期する

SharePoint と OneDrive は連携させることで、より便利にファイル管理を行うことができます。たとえば、チームサイトのドキュメントライブラリを OneDrive と同期させることで、ローカルフォルダのようにファイルを操作できるようになります。

これにより、オフライン環境でもファイルにアクセスでき、インターネット接続時に自動的に同期されるため、業務効率が大幅に向上します。特に出張やリモートワークが多い社員にとっては、日常的な作業がよりスムーズになります。さらに、OneDrive 経由でのバージョン管理や復元機能を活用することで、誤って削除してしまったデータの復旧も簡単に行えます

 

③マニュアルを作る

社内ポータルを最大限活用するためには、利用者全員が操作方法やルールを理解していることが前提です。そのため、ポータルサイトの利用マニュアルを用意することはとても重要です。

マニュアルには、サイトの基本的な使い方(閲覧・投稿・検索など)はもちろん、ファイルのアップロード手順やルール、禁止事項などを明記しましょう。動画やスクリーンショットを活用すれば、さらにわかりやすくなります。新入社員の研修資料としても活用できるため、一度整備しておくと長期的に役立ちます

また、マニュアルは一度作ったら終わりではなく、サイトの構成変更や機能追加のタイミングで随時更新していくことが重要です。常に最新の情報を反映させることで、誰もが安心してポータルサイトを使いこなせる環境を整えることができます。

 

 

SharePoint についてのご相談はSGプラスに

ここまで、SharePoint を活用して社内ポータルサイトを構築する際の基本的な流れや、便利な無料テンプレートの紹介、さらに作成時のポイントについて詳しく解説してきました。SharePoint は、単なるファイル共有ツールにとどまらず、社内コミュニケーションのハブとなる情報基盤として非常に優れたプラットフォームです。

無料テンプレートを活用することで、初めての方でもスムーズに構築でき、自社にあった使いやすいポータルサイトを実現できます。また、セキュリティやユーザーの利便性を考慮した設計や運用によって、社内全体の業務効率や情報共有の質を高めることができます。

「便利そうだけど、うちの会社に合うか不安」「導入後の運用まで見据えたアドバイスがほしい」そんなときに頼れるのが、SharePoint 導入支援のプロフェッショナルです。

SGプラス株式会社では、SharePoint 導入支援や社内ポータル構築のサポートを行っています。初期設計からテンプレート選定、導入後の運用サポートまでトータルで対応しております。皆様の業務に最適な形で、SharePoint をフル活用したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください

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