Microsoft の提供する SharePoint は、組織内での情報共有やファイル管理を効率化できる便利なサービスです。特に、日常的にファイルを扱う業務では、SharePoint をエクスプローラーで開けるかどうかが大きな使い勝手の差につながります。
しかし、実際に利用していると「エクスプローラーで開けない」「同期がうまくいかない」といった悩みを持つ方も少なくありません。本記事では、SharePoint の基本から、エクスプローラーで開く方法、開けない場合の原因と解決方法、さらに効率的に使うためのポイントまでを徹底解説していきます。
●この記事の目次
SharePoint は、Microsoft が提供するクラウドベースの情報共有・管理プラットフォームです。チームや部署、組織全体での業務において、ファイルやドキュメントを一元管理し、スムーズなコラボレーションを実現できることが大きな特徴です。
例えば、従来はメール添付でやり取りしていたファイルも、SharePoint 上にアップロードしておけば、常に最新の状態をメンバー全員が確認でき、修正や更新も同時進行で行うことができます。また、Office アプリケーションとの連携も強力で、Word や Excel を直接 SharePoint 上で共同編集することが可能です。
さらに、アクセス権限の設定や承認フローの作成など、企業に必要なセキュリティ・業務管理機能が充実しているのも魅力です。オンプレミス環境に設置する方法もありますが、現在はMicrosoft 365 と連携したクラウド版が主流であり、インターネット環境さえあればどこからでも利用できます。
対応状況を整理すると、まず Microsoft Edge では最新の機能がほぼ利用可能です。
一方、Google Chrome では一部制限があり、「エクスプローラーで開く」が直接使えない場合もあります。そのため同期やショートカット機能を代替的に使うのが一般的です。
古い環境では Internet Explorer が前提とされていましたが、現在は IE サポート終了のため Edge の「IE モード」で開く方法が推奨されています。このように環境によって方法が異なるため、正しい手順を知っておくことが重要です。
SharePoint の便利な機能のひとつが、エクスプローラーでサイトやドキュメントライブラリを直接開ける点です。これにより、クラウド上のデータをあたかもローカルのフォルダのように扱えるため、業務のスピードが大幅に向上します。 ここでは、Sharepoint をエクスプローラーで開くための具体的な方法を 2 つご紹介します。
SharePoint のファイルをエクスプローラーで扱う最も一般的な方法は「同期機能」を利用することです。これは OneDrive アプリを活用し、SharePoint のライブラリと自分の PC を同期させる仕組みです。
まず、SharePoint サイトを開き、目的のドキュメントライブラリにアクセスします。画面上部にある「同期」ボタンをクリックすると、自動的に OneDrive が起動し、同期設定のウィザードが表示されます。案内に従って操作を進めると、エクスプローラー内に新しいフォルダが作成され、SharePoint の内容がそのまま表示されるようになるはずです。
同期が完了すると、PC上でファイルを開いたり編集したりすると、その内容が即座にSharePoint に反映されます。インターネットに接続していない状態でも編集は可能で、次回接続時に自動で同期される仕組みです。これにより、出張先や自宅など環境を問わず快適に作業が進められるでしょう。
ここで注意したいのは、「同期」と「エクスプローラーで開く」機能は似て非なる点です。「同期」は常にローカル PC との連動を前提とし、オフライン状態でも利用できるのに対し、「エクスプローラーで開く」は一時的に SharePoint と接続し、クラウド上のファイルを直接操作する機能です。以下に比較表を示します。
|
項目 |
同期 |
エクスプローラーで開く |
|
利用環境 |
OneDrive 必須 |
ブラウザ経由 |
|
オフライン利用 |
可能 |
不可 |
|
永続性 |
フォルダに常に表示 |
一時的 |
|
操作感 |
ローカルと同様 |
ネットワークドライブ感覚 |
OneDrive と同期する方法は、下記のブログで紹介しています。
SharePoint と OneDrive を同期する手順とは?導入手順や注意点を徹底解説!
もう一つの方法は「ショートカットを追加」することです。これは同期と違い、ローカル PC にデータを保存せずに、クラウド上の SharePoint ライブラリをエクスプローラーから直接参照できる仕組みです。
まず、対象となる SharePoint のドキュメントライブラリにアクセスし、メニューの「ショートカットを追加」をクリックします。すると、エクスプローラーの「OneDrive – [組織名]」内にそのライブラリが表示され、ローカルフォルダのようにアクセス可能になります。
この方法のメリットは、PC の容量を使わずに利用できる点です。クラウド上のデータを直接参照するため、ストレージの節約が可能であり、大量のファイルを扱う企業向きです。
また、利用環境が変わっても同じショートカットからアクセスできるため、チーム全体で共通の操作感を維持できます。ただし、インターネット接続がない状態ではアクセスできない点がデメリットです。常にオンラインで作業を行う場合には非常に便利な方法であり、同期機能と使い分けることで、より快適に業務を進められるようになります。
ショートカットの作成方法は、下記のブログで紹介しています。
SharePoint のショートカットを作成する方法を解説!削除する際の注意点も紹介
SharePoint をエクスプローラーで利用すると、ローカルフォルダと同じ感覚で操作できるため業務効率が大きく向上します。しかし、実際の利用環境では「なぜかエクスプローラーで開けない」「同期が失敗する」といった不具合に直面することも少なくありません。こうしたトラブルは、サインイン状態やセキュリティ設定、または Windows 側のサービスが原因となることが多いです。
ここでは代表的な3つの原因と、それぞれの解決方法を具体的に解説していきます。日常的に SharePoint を利用する方は、ぜひチェックしてみてください。
SharePoint を利用するうえで基本となるのが、正しいアカウントでサインインしているかどうかです。Microsoft 365 アカウントや組織専用のアカウントでサインインしていない場合、エクスプローラーで SharePoint のライブラリを開くことはできません。
例えば、プライベート用の Microsoft アカウントでログインしている状態で、会社の SharePoint にアクセスしようとしても、権限が一致せず接続できないケースがあります。また、同じブラウザで複数のアカウントに同時ログインしていると認証が競合し、エラーが発生することも少なくありません。
対処法としては、まず現在利用しているアカウントを確認することが大切です。Windows にサインインしているアカウントと、ブラウザでアクセスしているアカウントが組織のものと一致しているかを確認しましょう。
それでも問題が解決しない場合は、一度すべてのアカウントからサインアウトしたうえで、正しい組織アカウントに再ログインしてください。場合によってはブラウザのキャッシュを削除することで解決することもあります。アカウント関連の不具合は非常に多いため、最初にチェックすべきポイントです。
もう一つの代表的な原因は、SharePoint の URL がブラウザや Windows の「信頼済みサイト」に追加されていないケースです。特に企業のセキュリティポリシーが強めに設定されている環境では、外部サイト扱いとなり、エクスプローラーからの接続がブロックされることがあります。
実際、SharePoint を使っているにもかかわらず、システムが安全でないサイトと判断してしまうことでアクセスできない事例は珍しくありません。 解決方法としては、Windows の「インターネットオプション」から「セキュリティ」タブを開き、信頼済みサイトに SharePoint の URL を追加するのが効果的です。Microsoft Edge や Internet Explorer モードを利用している場合でも同様の設定が有効です。
もし企業の管理下にあるPCで設定変更ができない場合は、システム管理者に依頼する必要があります。正しく信頼済みサイトに追加されれば、不要なセキュリティ制限が解除され、エクスプローラーからもスムーズに SharePoint へアクセスできるようになります。
Windows 環境では「WebClient サービス」が SharePoint との通信に欠かせません。このサービスは、WebDAV 経由でクラウド上のファイルを扱うために必要なもので、停止しているとエクスプローラーから SharePoint を開けなくなります。
特に Windows Update の影響や設定変更により、自動的にサービスが停止してしまうケースがよく見られるため、SharePoint に接続できないときは、まずこのサービスの状態を確認することをおすすめします。 確認方法は、Windows の検索で「サービス」と入力してサービス管理画面を開き、「WebClient」を探すことです。状態が「停止」となっている場合は右クリックして「開始」を選びましょう。
あわせて、スタートアップの種類を「自動」もしくは「手動」に設定しておくと、再発を防止できます。設定変更後は、PC を再起動して再度 SharePoint を開いてみてください。これで改善するケースが多くあるようです。
もしそれでも解決しない場合は、ネットワーク設定やセキュリティソフトとの兼ね合いも疑う必要がありますが、まず最初に WebClient サービスの稼働状況をチェックするのが効果的です。
ただし、Microsoft は Windows における「WebClient(WebDAV)サービス」を非推奨としています。Windows 11 ではデフォルトで無効化されており、SharePoint や OneDrive におけるWebDAV 接続もセキュリティ強化により非推奨・サポート終了状態となっており、代替機能への移行が強く推奨されています。
※参考サイト:Microsoft 公式サイト|
Windows クライアントの非推奨の機能
SharePoint および Teams のファイルをコンピューターと同期する
SharePointの「エクスプローラーで開く」機能が正常に動作しない場合の、トラブルシューティング手順をまとめました。困ったときはまずお試しください。
● [IE モードで開く] ──OK──▶[完了]
● NG [WebClient サービスを確認] ──ON──▶[完了]
● [サービスを開始] ──▶[確認]
● [Office / Windows のバージョンを確認] ──OK──▶[完了]
● NG の場合[アップデートまたは互換性確認] ──▶[確認]
● [ブラウザキャッシュ / 認証情報のリセット] ──▶[完了]
● ネットワーク・権限を確認] ──▶[完了]
※参考サイト:Microsoft 公式サイト|
SharePoint Online での "エクスプローラーでの表示" に関する問題のトラブルシューティング
SharePoint は単なるファイル共有の場にとどまらず、使い方次第で業務効率を大幅に改善できるツールです。エクスプローラーとの連携や同期を活用するだけでなく、日常的な操作の工夫によって作業スピードや利便性はさらに高まります。
特に、よく利用するフォルダを素早く開けるように設定したり、インターネットが不安定な環境でも作業できる準備を整えたりすることで、無駄な時間を減らすことが可能です。ここでは、SharePoint を使いこなすためにおすすめしたい 3 つの活用ポイントをご紹介します。
SharePoint を効率的に使ううえで欠かせないのが、オフライン設定です。同期機能を利用して必要なファイルやフォルダを PC に保存しておけば、ネットワークが不安定な環境でも安心して作業を続けられます。
例えば、外出先で Wi-Fi が不安定な場合や、出張先でモバイル回線が遅い状況でも、ローカルに保存されているファイルなら通常通り編集でき、次にインターネットに接続したタイミングで自動的にクラウドへ同期されます。
設定方法としては、OneDrive の同期機能を活用するのが一般的です。エクスプローラーに表示される SharePoint フォルダで「常にこのデバイス上に保持する」を選択すると、選んだフォルダやファイルがオフラインでも利用可能になります。業務に必須の資料や頻繁に更新するファイルは、あらかじめオフライン設定を行っておくと便利です。
エクスプローラーで SharePoint を利用する際に作業効率を高める方法の一つが「クイックアクセスへのピン留め」です。日常的に利用するフォルダやライブラリを登録しておけば、複数の階層をたどる必要がなくなり、クリック一つで目的の場所へ到達できます。
設定方法は簡単で、エクスプローラー内で対象フォルダを右クリックし、「クイックアクセスにピン留め」を選択するだけです。すると、エクスプローラーの左側メニューに固定表示され、常にすぐアクセスできるようになります。
特にチームで共有するフォルダや、日常業務で繰り返し参照する資料がある場合に非常に有効です。また、複数のプロジェクトを同時に進めている場合には、それぞれの関連フォルダをピン留めしておくと作業の切り替えがスムーズになります。
クイックアクセスの登録はPCごとの設定になるため、利用環境が変わった場合は改めて設定が必要ですが、その手間を補って余りある効率性を確保可能です。毎日の業務フローに SharePoint を組み込む際には、ぜひ活用したい機能です。
SharePoint には強力な検索機能が備わっており、ファイルやフォルダを素早く見つけられるのが大きな魅力です。通常のフォルダ階層から探す方法では時間がかかる場合でも、キーワードを入力するだけで関連するファイルを一瞬で見つけられるため、大量のデータを扱う企業にとっては非常に有効な手段となります。
特に便利なのが、ファイル名だけでなく、文書の内容や作成者、更新日といった属性情報も検索対象になる点です。例えば「来期予算」と入力すれば、その言葉が含まれる Excel ファイルや Word 文書が一覧で表示され、該当資料を効率的に特定できます。
エクスプローラー上でも検索は可能ですが、SharePoint の検索機能と組み合わせて活用することで、さらに探すスピードを上げることができます。
検索を活用することで「どのフォルダに保存したか忘れた」という状況を避けられ、業務の無駄削減にも効果的です。特にファイル数が膨大な環境や、複数人で更新を繰り返す場面では検索機能の使いこなしが大きなカギになります。効率よく目的のファイルにたどり着けるよう、積極的に活用することをおすすめします。
SharePoint を導入したものの「思ったように業務効率が上がらない」「運用方法が複雑で使いこなせない」と感じている企業は少なくありません。そ
SGプラスでは、Microsoft 365 を活用した SharePoint の導入支援から、運用の最適化、さらには独自の業務フローに合わせたカスタマイズまで、幅広くサポート しています。専門知識を持つコンサルタントが企業ごとの課題に合わせて提案しているため、情報共有の効率化や生産性向上を実現できます。
SharePoint を初めて導入する企業様も、既存環境を改善したい方も、まずは弊社までお気軽にご相談ください。
関連サービス:SharePoint ポータルサイト構築支援サービス