SharePoint は、情報共有基盤として多くの企業で導入が進んでいます。しかし実際には「ファイルサーバーの代わりとして使っているだけ」「部署によって使い方がバラバラ」といった声も少なくありません。こうした状態を解消するために有効なのが、企業向け SharePoint 研修です。
本記事では、SharePoint 研修で学べる内容や対象者ごとの違い、実施のポイント、そして自社に合った研修を選ぶための視点について詳しく解説します。人事担当者や DX 推進担当者、情報システム担当者の方が、社内の情報共有と業務効率化を進めるための参考にしていただける内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
●この記事の目次
企業向け SharePoint 研修は、単なる操作方法の説明にとどまりません。日常業務での活用方法から、企業がなぜ研修を必要とするのかという背景まで幅広く扱われます。
まずは研修の基本的な位置づけを見ていきましょう。SharePoint の使い方は、下記の記事で詳しく解説しておりますので併せてご覧ください。
【関連ブログ】
SharePoint は使いにくい?使いにくい 4 つの理由と対処法・導入するメリットを解説
企業向け研修では、まずサイトの閲覧方法から学びます。社内ポータルへのアクセス、ページの見方、必要な情報の探し方といった基礎から始まり、ファイルのアップロードや共有、複数人での同時編集といった実務に直結する操作へと進みます。
さらに検索機能の使い方や、業務データを整理するリスト機能の活用方法も扱われることが多く、単発の操作説明ではなく、日常業務の流れに沿った学び方ができる点が特徴です。受講者は研修を通じて、SharePoint を実際の仕事の中でどう使えばよいのかイメージできるようになります。
SharePoint を導入したものの、社員が従来のファイルサーバーと同じ感覚で使い続けているケースは珍しくありません。フォルダに大量のファイルを保存するだけで、共同編集や検索といった本来の機能が活かされていないのです。
また部署ごとに運用ルールが異なり、あるチームでは整理されているのに別のチームでは情報が探しにくいという状態も起こりがちです。こうした課題は、操作方法だけでなく活用の考え方を伝える研修によって改善が見込めます。導入後の定着に悩む企業ほど、研修の必要性は高いといえるでしょう。
研修で扱われる内容は多岐にわたります。基本操作からサイト運営、権限管理、他ツールとの連携まで、業務で必要となる知識を段階的に学べる構成になっていることが一般的です。
一般社員が最初に触れるのが、サイトへのアクセスとページの閲覧です。社内のお知らせを確認したり、必要な資料をドキュメントライブラリから探したりする操作を通じて、SharePoint の基本的な使い方を身につけます。検索窓を使ったファイル検索や、よく使うサイトをお気に入りに登録する方法なども扱われます。
SharePoint を使ったポータルサイトの構築サービスについての詳細は、下記のリンクをご参照ください。
【関連サービス】SharePoint を活用したポータルサイト構築
SharePoint 研修では、ファイルのアップロード方法に加え、複数人での共同編集やバージョン管理の仕組みも学べます。さらに共有リンクの発行方法を学ぶことで、社内外への安全なファイル共有が可能になります。添付ファイルのやり取りを減らし、常に最新版を参照できる環境づくりにつながります。
部署ごとの情報発信や、プロジェクト単位での情報共有には専用のサイト作成が効果的です。研修では、社内規程やマニュアルを掲載する部署ポータルの作り方や、お知らせを掲載するページの構成方法を具体的に学びます。
プロジェクトサイトを立ち上げ、進捗情報や関連資料を一か所に集約する方法も身につけることで、情報が散らばらず、必要な人がすぐにアクセスできる環境を整えられます。
社内には、誰でも見てよい情報と、限られたメンバーだけが扱うべき情報が混在している状況です。研修では閲覧権限と編集権限の違いや、グループ単位でのアクセス管理の考え方を学びます。
権限の仕組みを理解しないまま運用すると、誤って情報を公開してしまうリスクが高まるため、基本的な考え方を押さえることで、安全な情報管理の土台をつくれます。
SharePoint は組織やチーム単位の情報を蓄積・共有するための基盤ですが、Teams チャネル内で共有されるファイルは、実際には SharePoint 上に保存されています。Microsoft 365 には複数の情報共有ツールが存在するため、それぞれの役割を混同してしまう社員も少なくありません。
Teams は日々のコミュニケーションを担い、OneDrive は個人の作業ファイルを保管する場所です。研修ではこの役割の違いを整理し、どの場面でどのツールを使うべきかを具体例とともに説明します。ツールの使い分けを理解することで、社内の情報が適切な場所に整理されるようになるのです。
研修を実施することで得られる効果は、操作スキルの習得だけにとどまりません。情報共有の質やファイル管理の統一性、ナレッジの蓄積など、組織全体の業務基盤を強化する効果が期待できます。
規程やマニュアル、申請書、プロジェクト資料などを SharePoint に集約することで、必要な情報を探す時間を大幅に減らせます。検索機能を使えば、どの部署のファイルであってもキーワードから素早くたどり着くことが可能です。
また共同編集機能を活用すれば、資料をメールでやり取りする手間もなくなります。複数人が同時に編集できるため、確認や修正のやり取りにかかる時間を短縮できることもメリットです。結果として、社員一人ひとりの業務効率が向上していきます。
部署や個人によってファイルの保存場所や命名規則が異なると、後から探す際に大きな手間がかかります。研修を通じて保存場所やフォルダ構成、ファイル名の付け方、権限設定、更新方法といったルールを共有することで、組織全体の管理方法を統一することが可能です。
ルールが揃っていれば、担当者が変わった場合でも情報を引き継ぎやすくなります。管理の属人化を防ぎ、誰が見ても分かりやすい状態を維持できる点は、長期的に見て大きなメリットとなるでしょう。
業務マニュアルや FAQ、手順書、過去の成功事例などをまとめて蓄積できるのも SharePoint の強みです。特定の担当者しか知らない情報が多いと、その人が異動や退職をした際に業務が滞ってしまうリスクがあります。
研修を通じてナレッジを蓄積する習慣を根づかせることで、誰もが必要な情報にアクセスできる環境が整います。属人化の解消は、業務の安定性を高めるうえでも重要なポイントです。
SharePoint は単体で使うよりも、Teams や OneDrive、Power Automate といった他のサービスと組み合わせることで真価を発揮します。研修ではこうした連携方法にも触れることが多く、例えば承認フローを自動化したり、Teams から SharePoint 上の資料に直接アクセスしたりする実際の活用例をもとに学習できることがメリットです。
単なる情報共有ツールとしてではなく、Microsoft 365 全体を業務改善に役立てる視点を持てるようになるでしょう。
SharePoint を利用する社員の役割は一様ではありません。一般社員、サイト所有者、情報システム担当者では求められるスキルが異なるため、対象者別に研修内容を分けることが効果的です。
一般社員向けの研修では、サイトの閲覧や検索、ファイルの共有、共同編集といった日常業務で使う機能が中心になります。難しい設定操作は扱わず、業務の中で困らない程度の基礎知識を習得することが目的です。
社内のお知らせを確認する方法や、必要な資料をすばやく見つける方法を身につけることで、日々の業務がスムーズになります。多くの社員がまず受講するのが、この基本操作を中心とした内容です。
部署のサイトを運営する担当者には、より踏み込んだ内容が必要です。ページの作成方法、ドキュメントライブラリやリストの設定方法、権限管理、ナビゲーションの構成といった、サイト運営に直結する知識を扱います。
部署の情報発信を担う立場として、見やすく使いやすいサイトをつくるスキルが求められます。こうした知識を身につけることで、部署ごとの情報発信力を底上げできるでしょう。
全社的な展開を担う情報システムや DX 推進の担当者には、より専門的な内容が求められます。サイト全体の設計方針、権限管理の方針、運用ルールの策定、Teams や Power Automate との連携方法など、組織全体を見渡した視点での知識が必要です。
これらの担当者が正しい方針を持つことで、部署ごとにバラバラだった運用を統一し、全社的な活用基盤を整えることができます。
研修を効果的に実施するためには、内容の設計や実施方法にいくつかの工夫が必要です。受講者のレベルや自社の環境に合わせた設計を意識することが重要になります。
すべての社員に同じ内容の研修を行うと、初心者にとっては難しすぎたり、経験者にとっては物足りなかったりすることがあります。初心者には基本操作、一般利用者には情報共有の実践、サイト管理者にはサイト作成や権限設定というように、役割と習熟度に応じて研修内容を分けることが望ましいです。
段階的な設計にすることで、それぞれの受講者が無理なく必要なスキルを習得でき、結果として研修全体の満足度も高まりやすくなります。
一般的な操作説明だけでは、実際の業務にどう活かせばよいのかイメージしづらいことがあります。
自社のサイト構成や権限ルール、実際に保存している文書の種類、社内ポータルの用途などを研修内容に反映することで、受講後すぐに実務へつなげやすくなるポイントです。汎用的な内容よりも、自社の環境に即した研修のほうが定着率は高まる傾向にあります。
座学だけの研修では、実際の操作イメージが湧きにくいものです。社内規程を検索する、資料を共同編集する、部署サイトにお知らせを掲載するといった、実務に近い操作を受講者自身に体験してもらうハンズオン形式が効果的となります。
自分の手を動かして操作することで、理解が深まりやすくなります。研修後に実際の業務で同じ操作をスムーズに行えるようになる点も、ハンズオンの大きなメリットです。
研修を受けただけでは、時間が経つにつれて操作方法を忘れてしまうこともあります。操作マニュアルや FAQ、録画教材を用意しておくことで、社員が必要なときにいつでも振り返られる環境を整えておくことが必要です。
さらに Teams 上に質問できる窓口を設けておけば、疑問が生じた際にすぐに解決できます。研修後のフォロー体制を整えることで、社員が自己解決できる文化が根づき、活用の定着につながるでしょう。
数ある研修サービスの中から自社に合ったものを選ぶには、いくつかの視点で比較することが大切です。
ファイル共有やサイト閲覧といった基本操作だけでなく、社内ポータルの作成や共同編集、検索、リスト活用といった実際の業務に近い内容まで扱っているかを確認しましょう。基礎知識に偏った研修では、受講後に「結局どう使えばいいのか分からない」という状態に陥りかねません。
実務に即した内容まで踏み込んでいる研修であれば、学んだ知識をすぐに業務へ反映できます。選定の際は、シラバスやカリキュラムの詳細を事前に確認することがおすすめです。
SharePoint は単独で使うよりも、他のサービスと組み合わせることで効果を発揮します。Teams や OneDrive との役割分担、Power Automate との連携方法まで研修対象に含まれているかどうかは、選定時の重要な判断材料です。
連携方法まで学べる研修であれば、Microsoft 365 全体を業務改善に活かす視点を社員に持たせることができます。
企業ごとにサイト構成や権限設定、業務フロー、社内ルールは異なります。汎用的な内容をそのまま提供するだけの研修よりも、自社のテナント環境や実際の運用ルールを反映してカスタマイズできる研修のほうが実践的に学べる近道です。
事前にヒアリングを行い、自社の課題に合わせて内容を調整してくれるかどうかも、比較検討する際の重要な基準になります。自社に合わせられる柔軟性があるかを確認しておきましょう。
企業向け SharePoint 研修の導入を検討する際には、受講対象や学べる範囲について疑問を持つ担当者の方も多いのではないでしょうか。ここでは、研修の申し込み前によく寄せられる質問をまとめました。導入検討時の判断材料としてお役立てください。
受講できます。SharePoint の概要、サイトの閲覧、ファイルのアップロードや共有、検索などの基本操作から学べる研修であれば、初心者でも段階的にスキルを身につけられます。
いきなり専門的な内容から始まるわけではないため、パソコン操作に不慣れな方でも安心して参加できる構成になっていることが多いです。
研修内容によっては学べます。Teams はコミュニケーション、OneDrive は個人ファイル、SharePoint は組織やチームの情報共有基盤という役割の違いを理解しておくと、Microsoft 365 を適切に使い分けやすくなります。ツールごとの役割を整理して教えてくれる研修を選ぶと、導入後の混乱を防ぎやすくなります。
カスタマイズ対応の研修であれば可能です。自社のサイト構成や権限設定、社内ルール、実際の業務フローなどを研修内容に反映することで、受講後すぐに実務へ活かしやすくなります。導入前の企画段階から相談できる研修サービスを選ぶことで、より自社に合った内容に仕上げられます。
企業向け SharePoint 研修は、基本操作からサイト運営、権限管理、他ツールとの連携まで幅広い内容を、対象者に応じて設計することが重要です。自社の環境に合わせたカスタマイズや、研修後のフォロー体制まで含めて検討することで、社員の活用スキルは着実に高まり、情報共有や業務効率化につながっていきます。
SGプラス株式会社は、Microsoft 365 のトータルサポートを行う企業として、SharePoint を活用したポータルサイト構築を数多く支援してきました。構築したポータルサイトを題材にした編集方法のトレーニングを提供しており、資料や動画も用意されているため、担当者が変わった場合でも安心して運用を続けられます。
さらに DX 人材育成講習では、ハンズオンを含む講義と、業務で発生した疑問に応える技術サポートをセットで提供しています。自社の環境に合わせた研修を検討している場合は、ぜひ一度SGプラスにご相談ください。
関連サービス:SharePoint ポータルサイト構築支援サービス